この度の西日本豪雨でお亡くなりになった多くの方々のご冥福をお祈りいたします。また、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
日本国土がいくつもの自然災害リスクに常に直面していることを改めて感じています。
【見落とされたハザードマップ】
今日の日経新聞によれば、倉敷市が作成していた豪雨による浸水予測エリアを示した「洪水ハザードマップ」と実際の洪水エリアは概ね一致していたとのことです。
不動産鑑定士は仕事上、「洪水ハザードマップ」のほかに、「土砂災害ハザードマップ」、「地震ハザードマップ」、「放射線量ハザードマップ」等の自然災害予測地図を日常的に見ています。
洪水ハザードマップは100年に1度の豪雨を前提としており、人生で1度あるか、ないかの災害に対する意識を高く持ち続けることは難しいかもしれないとも思います。
鑑定評価で、ある地方の役所の自然災害関連の窓口で、対象地が洪水エリアぎりぎりの位置にあったので、エリアに入っているかいないか厳密な回答を求めた際に、ポロっと「まあ、100年に1度の豪雨前提ですからねぇ。。」と呟いていたのを思い出します。
【自然災害と不動産価格】
ハザードマップが広く周知されることにより、不動産の売買当事者、特に購入者サイドが自然災害リスクのある土地を購入しない又は低い価格でしか購入しない傾向が強まっていけば、自然災害リスクが不動産価格に影響を与える程度は相当程度大きくなっていくものと思われます。